2021年1月20日水曜日

日本の思想

 文章がとっつきにくい。また、あとがきを読めばわかるが、日本の思想について書き下ろされたものではなく、雑誌に掲載された4つのテーマについてまとめたものとなっている。なので、日本の思想についての内容だけなら1章だけ読めばよい。自分は3,4章はあまり読む気になれなかった。内容が唐突に感じた。事前知識が必要すぎるのかもしれない。

日本の思想については面白い内容とは言える。

日本には、歴史的な思想の積み上げがないが、とはいえ過去からの影響もあるので、どのような影響を受けつつ、これからどうやって積み上げをしていくのか?

というテーマについて書かれている。外国からの思想を統合するというよりは、雑多に並べただけの状態から伝統を作って国をまとめるために国体という概念が導入されたが、國體自体が雑多なものだったので共通認識もないまま、雑多なまま現代にいたっている。専門分野同士もつながらずタコツボ化が起こっている。

タコツボ化は、まあしょうがないとしても、それれを統合した積み上げのある思想のようなものが日本に無いのは今も変わらないと思うし、積み上げ方も特に示されてはいない。

指摘したこと自体に価値があるのだろう。

日本の場合は、積み上げがないので論争がいつまでたっても似たようなことの繰り返しになるのであるとしている。

しかし、アメリカなども似たようなものではないかと思う。

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