2020年3月31日火曜日

――システム構築の大前提―― ITアーキテクチャのセオリー

アーキテクチャの構築の実践の可能性があるなら一読する価値があるきがする。
本自体がうすいので、内容もそれほど濃くはないが、話は全体的に具体的なのがよい。

アーキテクチャをDA,AA,TA,とわけて考えて、それぞれの目指すべき成果物の例があるのも良い。
マスターデータHUBや、TransactionデータHUBの考え方は、サービスを疎結合にするのに役に立つと思う。

ただ、HUBが完全に単一障害点になるので、HUBを作ったとしても可能な限り参照系を増やすなど工夫はいると思う。

なんにせよ良い本だし。

TransactionデータHUBなどは、Transaction Resourceなどと同じような考えかなとか思うが、具体的な実装が書かれているわけではないのが残念。
そのへんを具体的にしてもう少し厚くして本を出してほしい。

https://www.amazon.co.jp/dp/4865941169/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_Aw1GEb9CD1PQP

進化的アーキテクチャ

アーキテクチャ設計の具体的なものは4章にすこしあるが、内容としてはDepOpsの観点からみたアーキテクチャについての本だと思う。
データのアーキテクチャについては、もう少し紙面を割いて丁寧に説明してくれても良いと思う。データの陳腐化とその更新が課題になることが多いと思うので。

しっかり読む本というよりは、実際にアーキテクチャを組んだあとに一息ついて、6.5章を見直して、できてない部分があるかをチェックするのに使う感じだと思う。

他に似たようなことが書いてある本があればいらないかも。

https://www.amazon.co.jp/dp/4873118565/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_Sf1GEb2SW5ECM

2020年3月11日水曜日

世界は分けてもわからない

評判が良かったので読んでみたが、面白くはなかった。

最初は、細胞などについて連続して分けることはできない、科学的なものの見方について論じていくのかと思ったが、最後の方はATPについての実験の不正の記述に終止しており、それがどう分けてもわからないのかわからなかった。
内容がないといえばそれまでである。

2020年3月10日火曜日

China 2049

アメリカの中国に対する見方や評価について、いかに誤解があり間違っていたのかをひたすらに語り続ける本。

具体的な数字などはないが、定性的な評価は納得感があるし、現実の中国の行動を明らかにしてもいると思う。
中国という国家に対する見方も変わる。

特に、中国内部において、戦国時代の戦略等をきちんと分析して活かそうとしている。また、その期間が西洋的な観点から見ると異常に長いということだ。
それを本書ではマラソンと読んで100年の計画としている。

実施問題、中国の本というのを読める人はほぼいないし、翻訳された本が市場に出回ってもいないので、中国の常識や思想みたいなものを理解してる人は西洋文明にはいないように感じる。
勝手に西洋的な常識で動いているのだろうと勘違いしては行けないと教えてくれる。

詳細がわからないまでも、そういった西洋の常識とは違う常識で動いている国家がいるよ言うことが示されているという点で読む価値はあると思う。

また近代の中国はロシアや日本の失敗から学んで、経済的にも成功を収めているというのは非常に面白い。
ロシアの国営企業を二束三文で売り払って、一部の金持ちを生むようなこともしていない。
未だにたくさんの企業が国営で、ファーウェイもそうだという事は気に留めて置かなければならないと思う。