2019年8月21日水曜日

今昔百鬼拾遺 鬼/河童/天狗

京極夏彦の本にしては薄いです。
内容は面白いですが、3巻とも同じパターンとも言えます。
呉美由紀が主人公の物語である。短いせいか内容は他の京極夏彦の本に比べると薄いように感じる。
あの厚さにも意味があるのかなとか思ったりもする。
出版社が3冊とも違うので、企画物。という印象である。

日本人とは何か。上巻/下巻

日本人の成立について追いかけていくことで、現代の日本人がはるか昔から地続きであるということが分かる本。
ある日突然、日本人が近代化に目覚めたわけではないし、高度経済成長をしたわけではなかった。それには、それ以前の日本の状況などがあり、それがその後の変化に続いているというのがわかる。
かなの成立や仏教の伝来(というか変質して独自化)などに触れながら、武家社会の記述に移行していく。
武家社会では下剋上、押し込み、エコノミックアニマルの成立などを追いかけていくことで上巻が終わる。正直、上巻だけでも読む価値はあると思う。
下巻では江戸時代から明治維新に向けて語られていく。
作者の個人的なエピソードと共に語られていくので、読みやすくもなっていて良い。
最後の方で言われることだが、指導者が成し遂げたことは、先駆者によってすでに始められている。という点だ。すでにいる先駆者と分野は何であるかとか考えてしまう。

またいつか読み返して、章ごとにまとめても良いかなと思う。

日本人とは何か。(上巻)神話の世界から近代まで、その行動原理を探る (PHP文庫)   山本 七平 https://www.amazon.co.jp/dp/B00FFRZ814/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_sHbxDbQAX46K1